
■ドイツはここ!

政体= 連邦共和制■ロマンチック街道 〜憧れの世界が続く道〜
城壁に囲まれた中世の街並み、おとぎ話の世界から飛び出したようなお城、街々を結ぶゆるやかな丘陵の牧歌的風景・・・。ドイツの南部、古くは領主司教が治 めていたバロック調の古都ヴュルツブルクから、緑豊かな高級保養地フュッセンまで、全長約350kmのロマンチック街道は、中世のロマンに出会える人気の 観光ルートである。“ロマンチック”をキーワードに、魅力溢れる街が大小27も連なる。街の魅力は単なる美しさだけではない。どの街にも本物の中世の景観 が継承され、今もなおしっかりと保存されているのだ。バロック調の街並み、ゴシック様式の教会、ルネサンス様式の建築物など、まさにヨーロッパの歴史文化 を凝縮し、タイムカプセルに閉じ込めたかのよう。この完全とも言える中世のリアルな景観に人々は魅了されるのだ。街道中の街はほとんどが歩いて回れるよう な小規模なものばかり。訪れた街をゆっくりと歩きながら、教会の塔からオレンジ屋根の街並みを鑑賞したり、石畳の歩道を散策したりと、街全体が醸し出す雰 囲気も感じてほしい。教会、美術館などの有名観光ポイントだけでなく、何気ない路地裏にこそ街の本当の魅力が隠されているのである。
秋は紅葉が街を一際美しく魅せる季節。赤や黄色に染まった葉がライン川に映え、まるで美しい絵画を見ているかのよう。歴史の重み、遺された街並みの価値を実感する・・・古き良きドイツを語る夢と詩の道、ロマンチック街道へ。
●ロマンチック街道を彩る街並み
・ヴュルツブルグ
ロマンチック街道起点の街。紀元前1000年頃にはすでにケルト人が住み着いていた古都。8世紀にヴュルツブルグの司教区が置かれ、以後大司教の街として 栄えた。18世紀に建設された大司教の宮殿レジデンツはバロック様式の豪奢な建造物として名高い。また、両側に石像が建ち並ぶアルテマイン橋、17世紀の 華麗な佇まいを今に伝えるマリエンベルク要塞も必見。
・ローテンブルク
「ロマンチック街道の宝石」と謳われる中世の街並みがそのまま遺された美しい街。街の中心マルクト広場を囲むように建つ市庁舎は、16世紀に建てられたル ネサンス様式の手前部分と、13世紀に建てられた塔があるゴシック様式の奥の部分とがうまく調和したユニークな形。また、大酒飲みで街を救ったマイスター トゥルンクの故事を伝える歴史祭や、仕掛け時計などは人気の観光ポイント。周囲はタウバー渓谷と呼ばれる緑豊かでのどかな渓谷となっている。
・アウグスブルク
紀元前15年にローマ皇帝アウグストゥスの一族によって建都されたドイツ最古の都市であり、ロマンチック街道の中心都市。中世では金融ネットワークの中心 として「黄金のアウグスブルク」と称えられた。15世紀以降は大富豪フッガー家などの台頭により、ルネサンス文化の舞台ともなる。当時のフッガー家は、金 融力では皇帝をも凌ぐと言われ、今でもフッガー都市宮殿などに当時の栄光を偲ぶことができる。
・フュッセン/シュヴァンガウ
フュッセンはロマンチック街道の終点。街道中最も人気があるノイシュバンシュタイン城がある。周囲を湖や森林、草原に囲まれた高級保養地であり、美しい景 観が楽しめる。またシュヴァンガウはノイシュバンシュタイン城の麓の町。付近にはルートヴィッヒ2世が幼少期を過ごしたホーエンシュヴァンガウ城もある。
●ドイツ7大街道
ドイツには有名なロマンチック街道をはじめ、7つの街道がある。それぞれの街道の特徴を見てみよう。
・エリカ街道
ドイツ北部にある最大の港町ハンブルクを起点に、シュターデ、プレーン、ハノーバーなど10都市を結ぶルート。ハンブルクの南に紫色のエリカの花が咲き乱 れることから、「エリカ街道」と名付けられた。北ドイツの特徴ある自然と、ハンザ同盟都市が繁栄を極めた時代の名残を感じることができる。
・メルヘン街道
グリム兄弟が生まれたハーナウを起点に、音楽隊で有名なブレーメンまでを結ぶ約600kmの街道。メルヘン街道は、グリム兄弟の足跡を辿りつつ、様々なメ ルヘンの舞台を訪ねる街道である。「赤ずきん」の故郷と言われるシュヴァルムシュタットの近くには、昔ながらの村の共同パン焼き窯や水車を使った粉挽き小 屋、風車なども残されている。
・ゲーテ街道
東西ドイツの統一後に誕生したゲーテ街道。ゲーテの出生地フランクフルトから、彼が大学生活を送ったライプツィヒまでを結ぶ。恋焦がれ、悩んだゲーテのあ りのままの姿を知ることができる。このあたりは、ドイツクラシック文化の源流とも言える地域。緑に恵まれたテューリゲンの森やザクセン・スイスは、ロマン 溢れる景勝地でもある。
・古城街道
マンハイムからチェコのプラハまでを結ぶ全長1,000kmに及ぶドイツ観光街道の1つ。
・ロマンチック街道
ヴュルツブルクからフュッセンまでを結ぶ全長366kmの街道。最も人気のある街道である。
・ファンタスティック街道
ドイツの南西部を縦断するファンタスティック街道は、他の街道とは異なり「ファンタスティックなドイツ」の要素をふんだんに盛り込んだ、夢あふれる街道。永遠の大学街ハイデルベルグを起点に、ボーデン湖畔のコンスタンツまでの全長約400kmの街道である。温泉街、文豪の故郷、古の学生街、皇帝居城・・・。さらにフレスコ画が描かれた家々が並ぶメルヘンチックな街並み。自然も、シュバルツバルト(黒い森)、丘陵、ライン川やドナウ川、ボーデン湖と変化に富む。この街道を旅すれば、ドイツと聞いて思い浮かべる様々な風景や文化、街並みなど、そのほとんどに出会うことができる。
・アルペン街道
ドイツ屈指の山岳景勝地ベルヒテスガーデンから、湖畔のレトロなリゾートタウン、リンダウまでを結ぶ約450kmの街道。なだらかな丘に広がる牧草地、澄 んだ紺碧の湖、後方にはうっすらと雪を頂くアルペンの山々と、美しい自然を堪能することができる。夏は登山、冬はスキーとアクティブに過ごしたい方に人 気。ノイシュバンシュタイン城の他にルートヴィッヒ2世が建てたリンダーホーフ城、ヘレンキームゼー城もこの街道沿いにある。
※写真はイメージ