
■ブダペスト 〜川面に映えるドナウの真珠〜
ブダペストはヨーロッパの小国ハンガリーの首都。“ドナウの真珠”、“ドナウの薔薇”などと称えられ、世界遺産にも登録されている美しい首都である。ドナ ウ川が町のほぼ中央を南北に走り、分断された西岸のブダ、東岸のペストではまったくと言っていいほど異なった景観が広がっている。
丘陵地帯のブダは、起伏に富んで緑が多い。ドナウ川からせりあがった丘には流転の歴史を繰り返した王宮がそびえ、その麓には閑静な住宅街が広がり穏やかな雰囲気を醸し出している。
一方ペストはブダとは対照的に平坦な地形。ドナウ河岸に建つ荘厳な国会議事堂を中心とし、華やかで美しい街並みを見せてくれる。
両地域をつなぐくさり橋は、夕闇が迫るとライトアップされ、見事な夜景を川面に映す。これぞまさに世界で一番美しい夜景の都と謳われる素晴らしいパノラ マ。特に夕陽の名残がまだ空を薄紫に照らしている夏の夕暮れは、その幻想的な風景に心を奪われるだろう。王宮やゲッレールトの丘がある小高いブダ地区か ら、ドナウ川越しに街を眺めるのもよいし、ライトアップされた王宮を、対岸のペスト地区から眺めるのもまた捨て難い。
・くさり橋
ドナウ川を境に西に広がるブダ、東のペストの町を最初に結んだ橋。夜になると380mのケーブル線に連なる幾千の電灯がドナウの河面を照らす。橋が完成したのは1849年。ハンガリーの国民的英雄セーチェニ伯爵が私財を投じて建設したため、正式名称は「セーチェニのくさり橋」という。橋のたもとにはそれぞれ2頭のライオンが威厳を持って佇んでいる。
・王宮
13世紀にハンガリー王ベーラ4世によって最初に建てられたが、15世紀にはハンガリー・ルネッサンスの流れに基づきルネッサンス様式に改築。16世紀にはトルコ軍により破壊され、17世紀ハプスブルグ家によりバロック様式の宮殿が再建された。その後も2度の大戦で大打撃を被ったため今見る姿は1950年にようやく完成したものである。まさにこの国の激動の歴史を物語る建造物の1つ。
・マーチャーシュ教会
高い尖塔をいただく壮麗なゴシック様式の教会でブダペストのシンボル的存在。歴代の王の戴冠式が行われた教会である。王宮と同じくハンガリーの長い歴史を背負っており、トルコ占領時代にはモスクに改築されたこともあったが、第2次世界大戦後、忠実に復元されて現在に至っている。
・漁夫の砦
1896年、建国1000年を記念して建造され1902年に完成した白亜の砦。大小7つの塔は、9世紀末にこの地を占領したハンガリーの祖マジャール人の 7部族の名前が付けられており、ハンガリー風のとんがり屋根が特徴。ここはドナウ川と対岸に広がるペスト地区を一望できる絶好のビューポイントでもある。
・国会議事堂
ドナウ川沿いで堂々たる姿を見せるヨーロッパ有数の建築物。1885年に着工され十数年の歳月をかけて1902年に完成した。外観はネオゴシック様式、中央ドームはルネサンス様式、内部は天井や柱に金箔を贅沢に使った豪華な装飾のバロック様式と、様々な趣をみせている。
・聖イシュトヴァーン大聖堂
ハンガリー建国1000年を記念して建てられた大聖堂。その巨大で威厳ある建物の大きなドーム型の屋根は、王宮の丘からでも目に付く。ドームは直径22m、高さ96m。初代国王聖イシュトヴァーンの「聖なる右手」と大理石の像が祀られている。
・英雄広場
こちらも建国1000年を記念して1896年に造られたブダペスト最大の昼場。広大な広場の中央には、大天使ガブリエルを頂く高さ35mの建国1000年記念碑が建ち、その台座にはマジャール族の首長アールパードを真ん中にして、全部で7人の部族長の騎馬隊がぐるりと並んでいる。2002年、広場に続くアンドラーシ大通りと共に世界遺産に登録された。
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