
■プラハ 中世ヨーロッパの面影を今に伝える百塔の都
ヨーロッパのほぼ中心に位置する内陸国チェコの首都プラハ。悠々と流れるヴルダヴァ(モルダウ)川を中心に、左岸にはプラハ城がそびえ、右岸には旧市街と 新市街の美しい街並みが広がる。東西ヨーロッパ文化が合流し交錯するプラハは、繁栄と侵略の歴史を刻んできた。現在のプラハには民族の歴史を大切に残した 美しい街並みが残っている。狭い石畳の通りには様々な時代の建物が建ち並び、長い年月を経た教会や広場がそこかしこに佇む。プラハ城から街を見下ろせば、 赤屋根瓦の間に塔が林立し、“百塔の都”というプラハの異名を実感させられることだろう。ロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロック、アールヌー ヴォーなど、中世以来のあらゆる建築様式を見ることができるこの街はまた、“建築博物館の都”とも呼ばれる。ヨーロッパで最も中世の雰囲気を感じられるプ ラハをじっくり歩いてみよう。
・カレル橋
ヴルダヴァ川にかかるプラハ最古の石橋。1357年カレル1世の命によって造られたゴシック様式の美しい橋である。全長約520m、幅は約10mもある大きな橋で、両側の欄干に並ぶ聖人像が目を引く。
・プラハ城
写真提供:チェコ政府観光局
ヴルダヴァ川を見下ろす丘の上に建つ歴代王の居城。名実ともにプラハのシンボル。9世紀に建築が始まり14世紀のカレル1世(カール4世)の治世に現在の 偉容がほぼ整えられた。城壁に囲まれた広大な敷地には、旧王宮、宮殿、教会、修道院などが建つ。夕暮れになると城はライトアップされ、幻想的な姿を見せ る。
・聖ヴィート大聖堂
プラハを代表するゴシック様式の教会。高さ96.6mもある2本の尖塔は、東岸からも真っ先に目に付く。現在見られるゴシック様式はカレル1世の命による もの。完成は1929年。内部には見事なステンドグラスがいくつも見られるが、中にはアールヌーヴォーを代表するチェコ人画家ミュシャ(ムハ)の作品もあ る。
・旧市街広場
プラハの心臓部とも言える広場。中央にはチェコにおける宗教改革の先駆者ヤン・フスの像が立ち、旧市庁舎、ティーン教会、聖ミクラーシュ教会など様々な建 造物が周りを囲んでいる。旧市庁舎の塔にある天文時計は、毎正時になると鐘の音とともに12人の使徒が挨拶をする仕掛けが施されており、観光ポイントにも なっている。
●ボヘミアの古都「チェスキー・クルムロフ」へ
1992年世界遺産に登録された世界で最も美しい町の1つ。13世紀に南ボヘミアの豪族ヴィートコフ家によって城が築かれたのが始まり。ヴルダヴァ川がS 字を描いて蛇行する川沿いに発展した城下町は、以後700年、様々な領主によって支配されながらも、城と街並みはほぼ完璧に残されている。町の外にはボヘ ミアの豊かな大地が広がり、旧市街には石畳の細い路地が入り組んで、中世の雰囲気をそのまま味わうことができるだろう。
・チェスキー・クルムロフ城
写真提供:チェコ政府観光局
ボヘミア地方ではプラハ城に次ぐ大きな城。13世紀に創建されたこの城は、その後次々に新しい建物が付け加えられ、それぞれの時代が見事に調和した巨大な複合建築となって今に残されている。
※写真はイメージ